【矢沢心さんも体外受精で妊娠3】

前回の矢沢心さんの取材紹介の記事の第3弾です。

日経デュアルの記事です。

http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=11372

 

下記は記事の抜粋です↓

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2度目の転院で出会った“運命の先生”

転院したのは、本当にたまたまでした。

それまで治療や病院のことにはほとんど口を出さなかった夫が
急に「転院しない?」と提案してくれたのです。

誘われて出席したパーティーで不妊専門クリニックの院長先生に出会い
「うちへいらっしゃい。なんとかしてあげるから」と言われたのだそうです。

そのクリニックは、不妊治療ではとても実績のあるところでした。
2年前に最初に転院したころに病院名を聞いたことがありましたが
院長先生は男性だったので、まだ「妊娠できたらいいな」くらいの気持ちだった私は
通院しやすい場所であることや女医さんであるなどの条件を優先させていたのです。

でも、体外受精に進んでもなかなか妊娠反応が出ず
やっと着床したと思ったら“ウソの妊娠”だった。

次の体外受精でも、受精卵をおなかに戻せなかった。

治療をしても、必ず授かるとは限らない……。

そんな現実を目の前にして、一度治療をお休みしようとしていたタイミングで声をかけていただいた。

そして、夫が会ってすぐに「お任せしたい」と思ったほどの方なら、これは運命なのかもしれない

そう思って、翌日すぐに連絡を取りました。

予約が取れたのは、2010年のクリスマス。

私たちにとって、プレゼントになるようなことが起きるんじゃないか。

そんな予感がしていました。

初めての予約の日、院長先生は私にこう断言しました。

「絶対に赤ちゃんを抱っこさせてあげる」。

私は、「絶対」というのは自分で決めることだと、それまでずっと思っていました。

未来は誰にも分からないのだから、「絶対大丈夫」も、「絶対ダメ」も、自分の気持ち次第。

自分がどうするかによって変わるものだと思ってきました。

 でも、院長先生は、「絶対」と言いました。

「院長先生は“名トレーナー”みたいだな」

お医者様は、たくさんの患者さんを診てきて
同じ治療をしても同じような反応があるわけではないと知っています。

だからこそ、「絶対」なんて言葉を使うはずがないと思っていました。

そのお医者様が「絶対」と言ったのです。素直に「この人すごい!」と思いました。

 先生の自信は本物だ。この先生にすべてお任せしよう。

そうすれば、私はきっとお母さんになれる。

先生のひと言は、一度は揺らぎかけた私の気持ちに、もう一度火をつけてくれました。

あとで夫にその話をすると、「院長先生は名トレーナーみたいだなぁ」と言いました。

名トレーナーというのは選手をやる気にさせるもので
そういう人は必ず“魔法の言葉”を持っているのだそうです。

この言葉を言えば、選手の闘志がかき立てられる。

そんな言葉を今このときしかないというタイミングで伝える。

それによって、選手は持っている力の何倍もの力を出すことができるのだといいます。

 院長先生は、まさしく私にとって名トレーナーでした。

院長先生からは、「次に来るまでに、僕が書いた本を読んでみて」と言われました。

その本には、「体外受精の採卵には麻酔を使用しない。採卵の針も細いため、体への負担が少ない」と書いてありました。

前のクリニックでは、採卵に麻酔を使っており、麻酔が苦手な私はとても痛みが強く
つらい経験をしていたので、これは自分にピッタリなのではないかと思いました。

実際に採卵をしてみると、採卵にかかる時間は驚くほど短く、採卵後の痛みもほとんどありませんでした。

「こんなにも体がラクだなんて!」と驚きました。

このとき初めて、あんなにつらかったのは、麻酔が体に合わなかったからなんだと実感したのです。

それまでの私にとって、採卵がつらくても、それは「我慢すべきもの」でした。

でも、本当はそんなことなかった。

我慢しなくちゃいけないと思い込んでいただけだったと気付きました。

そういう意味でも、このクリニックとの出会いは、運命だったんだと思います。

転院して改めて知った、コミュニケーションの大切さ

(日経デュアルよりお借りしています)

ただ、実際の診察は、これまでの先生とは全く雰囲気が違い、最初は私も大混乱してしまいました。

それまで通院していたクリニックは女医さんだったので、私としては質問がしやすく、先生も丁寧に説明してくれました。

でも、今度の院長先生は、とても忙しくて、しかも早口だったのです。

最初の診察で、先生は「排卵日とタイミングを合わせたら
その日にクリニックに来て、フーナーテストを受けて」と言ったようなのですが
私はきちんと理解できていないままにしてしまい、タイミングをとっただけでクリニックには行きませんでした。

次の診察の際、「なんで来なかったの?」と言われて、「ええええーっ! そうだったの!」とびっくり。

それならメモをして先生の話を聞き漏らさないようにしようとすると
「メモはいいから、聞いて」と言われます。

診察の最後に質問しようとすると、忙しい院長先生はすぐに診察室を出ていってしまうし
「もう、どうしようー!!!」とプチパニック状態に。
院長先生は口調もハキハキとしていたので、なんだか気後れしてしまいました。

けれど、そんな状態に手を差し伸べてくれたのも、院長先生でした。

診察が終わった後、看護師さんが説明してくれるようになったのです。

院長先生が「やることをメモにして渡してあげて」と言ってくださったらしく、メモも頂きました。

それで、私はようやく気付いたのです。

赤ちゃんが欲しくてここに来ているのに、このままじゃいけない。

今までは自分から働きかけなくても与えられていたけれど、それじゃダメなんだ。

赤ちゃんが欲しいなら、自分から食らいついていかなくては。

それからは、まず質問したいことをまとめておくようにしました。

忙しい先生にすべてを質問するのは申し訳ないので
調べられることは自分で調べ、そのうえでどうしても分からないことだけを質問することにしました。

診察が終わって、院長先生が出ていこうとしても
もうそのまま見送らず、「先生、ちょっと質問が……」と呼び止めるようにしました。

そうすると、先生もちゃんと誠実に答えてくれました。

どうしても忙しいときには、「看護師さんに質問しといて。あとで答えるから」
と言われることもありましたが、それは仕方がないこと。

 早口だとか、口調がはっきりしているとか、そうした表面的なことにとらわれるのをやめて
きちんと尋ねるようにすると、ビクビクする必要なんてなかったんだなと分かりました。

質問することで自分自身の不安も少なくなっていったので
やっぱりコミュニケーションって大事だなと改めて思いました。

院長先生は
「薬はあまり使いたくないんだけれど、あなたは使う必要性があるから、少しずつ使いますね」などと
常に私の体に合った方法を模索してくれました。

私が最初のころ女医さんや家から近いクリニックにこだわっていたのは
「大きい病院では話をちゃんと聞いてもらえないのでは?」
「男性のお医者さんの対応が冷たかったらどうしよう」という気持ちからでした。

こじんまりしたクリニックで、女医さんだったら
きっと丁寧に話を聞いてくれるんじゃないかと思っていたのです。

確かにそれまで通った女医さんは丁寧に答えてくれましたが
今となっては女性の医師か男性の医師かは、あまり問題じゃないと思うようになりました。

それよりも、その医師や治療法、薬との相性のほうが、ずっと大事なのだと分かったからです。

そのことが分かるまでに、ちょっと遠回りをしたけれど
遠回りをしなければ分からなかったことも事実。

だから、麻酔が合わなくてつらかった日々も、無駄ではなかったと思っています。

再び妊娠! でも、悪い予感は的中した

このクリニックでは、タイミング法に1回トライした後
すぐに体外受精にステップアップしました。

そして、今度は1回目の体外受精で妊娠反応が出たのです。

今まで何度もトライして、一度しか成功しなかったから、これはやっぱりうれしかった。

それでも、前回の枯死卵のことがあったので、もう手放しで喜ぶことはできませんでした。

「一つステップを上がったということなんだ」と
なるべく冷静でいようと努めました。

なんとなく、そんなに簡単に出産までたどり着けるとは思えなかったのです。

そして、そんな予感は、やっぱり当たってしまいました。

軽い出血があり、すぐにクリニックに電話をすると
「安静にしてください。出血が止まらず、もし心配なら来てください」と言われました。

できるだけ動かないようにすると、それ以上出血することはありませんでしたが
数日後、不安に思いながら検診に行くと、流産していました。

 もうすぐ3カ月というところで赤ちゃんは成長を止め
それまで元気にドクンドクンと動いていた心臓も止まっていたのです。

一度おなかに来てくれても、こんなことになることもあるんだ……。

ただただ茫然として、先生の言葉に「そうですか」と答えるのが精いっぱいでした。

このクリニックに転院してから、夫はできる限り検診に付き添ってくれていて
このときも車の中で待っていてくれました。

夫のところに戻ると、私が口を開く前に「どうした?」と尋ねてきました。

私の顔を見て、何かあったとすぐに分かったんだと思います。

「赤ちゃんの心臓、止まってた……」と伝えると
夫もとても驚いて、「動いていたのにな……」と言いました。

それからはお互いほとんど無言でしたが
夫はカフェに連れていってくれ、2人で普通にお茶を飲みました。

ただそばにいて、一緒にお茶を飲んでくれる。

その時間で、私の気持ちは静かにリセットされていきました。

思えば、以前の枯死卵のときも、夫は自分を責める私に
「今はそういう時期じゃなかったんだよ」と言って頭をなでてくれました。

それで、私は「ああ、そう思っていいんだ」と思えたのです。

 言葉数は多くないけれど、私にとって必要なことをちゃんと伝えてくれる。

そんな人が一番近くにいてくれる。そのことは、私にいつも力を与えてくれました。

また、次がある。赤ちゃんは私のおなかに来てくれた。

私は、妊娠できる体だったんだ。

だから、諦めない。私はママになり、夫をパパにするんだ。

そう思い直し、次の体外受精に向けて、体を整え始めました。

赤ちゃんに会える日がすぐそこまで近づいてきていたことを、このときの私はまだ知りませんでした。

つづく…

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